50男の働き方改革~なるか、自営の道~

平成最後の31年4月末、30年近く勤めた会社を希望退職。再就職せず、生きることを目指す50男の記録

【心構え5】「自由って、怖い」に同感。「心の声に、耳かたむけよ!」・・

 きょう水曜日はパソコン教室が休みだったので、ハンガリー旅行の際にお世話になった方に、遅まきながらお礼のワインを持って行きました。この方は20年ほど前、仲間とともにユニークな会社を立ち上げました。その会社には、世界各地からインターンシップを利用して働きに来る人が多く、ハンガリー旅行を前に、この方から日本語堪能な現地の人を紹介してもらったのです。

 このハンガリー人は旅行前にいろいろとアドバイスをくれただけでなく、ハンガリーの有名な観光地・バラトン湖の観光スポットやレストランなども案内してくれて、充実した旅行になりました。

 

 きょうの訪問ではもちろん、そんな土産話もしたのですが、記憶に残ったのは「自由って、怖い」という話です。この方は入社5年後に退社して、「おれは自由だ~!!」と雄叫びを上げたそうです。退社と同時、今の会社の仕事に本格的にかかわり始めることも決めていたので、辞めた時にはすでに「すべきこと」はあったのです。

 それでも「誰にも『しろ』とは言われない」「自分がやったら、やった分だけ進むだけ」「朝、何時に起きてもいい生活」。そして、仕事をしてもどれだけお金が入るかがわからない生活。まだ、20代半ば過ぎですから、怖いものなしの年頃なのに、それでも「自由って、怖い」と思ったそうです。

 当時は東京にいて、通勤するサラリーマンとともに新宿に出てみたけど、自分にはどこにも行く先がない。その当たり前のことに「自分は誰にも頼られていないんだ」と思ったとも話していました。まったく同感です。だからこそ、私はいま「なるべく用事を作ろう」としているのだと思っています。用事を作れなくなることが怖いとも思っています。「誰にも頼られていない」「誰にも相手にされていない」自分になりそうだからです。

 

 きょうはこの方にあった後に、信楽に急須を買いに行きました。7年ほど前に信楽で買った急須の取っ手が割れてしまったためですが、小雨だったこともあってか、いまひとつ気分が盛り上がりません。「7年ほど前に訪ねたときはもう少しわくわくしてたのに」なんてことを思いながら、昼食後、レンタカーの中で1時間あまり寝てしまってさらに気分がどんより。。

 その後は気合を入れて店を回り、なんとかそれなりに気に入る急須を見つけ、焼酎を生で飲むためのぐい吞みより少し大きめの器、みそ汁用に木製の汁椀も買いました。帰り道には「行く機会があればいいな」と思っていた場所にも立ち寄れて、それなりに充実した小トリップになりました。

 

 そんな信楽行のなかで思い出していた言葉が「自由って、怖い」以外に、もう一つ。「暇なときにしか聞こえない声って、あるんですよ。でも、それが本当の自分の声なんですよ」という話です。「忙しくなると、聞こえなくなっちゃう」「声はある。声はあるけど、夜には見える星が太陽の出ている昼間に見えないのと同じように、忙しくなると、聞こえなくなっちゃうんですよ」。

 そうなんですよね。「会社、辞めよっかな」って思った時から、「ハンガリーに行きたい」となりましたが、それは私の中に「死ぬまでにヨーロッパにちゃんと行きたい」というそこはかとない思いがくすぶり続けていたからなんです。会社勤めのままだったら、そのうちにしぼんじゃったであろう思いは、声となって私の耳に届いて成就されました。

 あれ? 成就しちゃった?! これから、どうしたらいいんだっけ?

 とりあえず、パソコン教室通いながら、ライティングの請負業務をしながら、そして塩野七生さんの「ローマ人の物語」を読みながら考えます。