50男の働き方改革~なるか、自営の道~

平成最後の31年4月末、30年近く勤めた会社を希望退職。再就職せず、生きることを目指す50男の記録

【働き方改革6】野村証券、おまえもか。大企業病とは実におそろしい。

 「東証1部上場企業の株価の上昇率と、東証2部上場企業の株価の上昇率を10年スパンで比べた場合、圧倒的に2部の方が高い」

 

 そんな記事を半年ほど前に目にし、遊びでやっている株の売買対象から1部上場企業を外すことを決めた。

 

 当時はまだ会社勤めだった。会社は規模縮小に向けてやっきになっている最中だった。同時期、NECや富士通でもリストラが始まっていた。いずれも収益部門への特化という名目で、新規事業的なことはするが、それが稼げるものかどうかは未確定。そのころの別の記事に「これらの会社が何年にもわたってそれなりの利益を維持できているのは、売り上げの減り方と経費の減り方が同じだから」という、分析があった。

 「モノが売れなくなった分だけ、リストラ(人員削減)で経費を減らし、利益を維持している」「組織のトップは利益を維持できるので、自らの延命は図れる」ということのようだ。

 

 この記事は検索してもすぐに出てこなかったが、2013年1月の現代ビジネスの記事が引っ掛かった。「大企業は10年間で株価が24%下がる一方、東証2部は67%上昇した現実を見よ! 日本経済の足を引っ張る大企業の経営改革こそが必要だ」との記事だ。https://gendai.ismedia.jp/articles/-/34678

 

 「そっか、そんな前から言われていたのか」と思った。

 

 しかし、改革すべきことがわかりきっていても、組織としてなかなか改革できないのが世の常のようだ。

 

 「選択」という雑誌を長年定期購読しており、7月号が家に届けられた。

 『野村証券「永井引責自認」で包囲網~金融庁と官邸は「再編」視野に』

 そんな見出しが目に飛び込んできて読んだ。

 

 長らく、野村證券に口座をもっていた。もちろん、だいぶ前に手数料の安いネット証券にシフトして口座があるだけだったが、野村証券のように支店のある証券会社が今でも存在していることが長らく不思議だった。

 記事は「金融庁から業務改善命令が出されても野村證券の体質は変わらず、不祥事が続発」と指弾。「そんな中にあっても、増資インサイダー問題を受けて辞任した前CEOが顧問として黒塗りのクルマで出社」との指摘も盛り込まれていた。前の会社を思い出した。

 

 だから、大企業は変われないのだ、と思う。

 

 先輩を大事にしすぎ、猫の首に鈴をつけられないの寓話よろしく、だれも「辞めろ」と言えない。先輩の顔をつぶすことになるので、時代にあわなくなった事業があってもなかなかやめられない。

 

 野村証券は大阪出身の企業。一時期はガリバーと恐れられたほど。営業マンとして働くことは無理と思ったが、誇らしい存在であった。その野村證券でも、ウイキペディアによると、超大企業病だ。

 

 「2019年 (平成31年) 4月4日、野村証券の店舗数を削減すると発表。これまでの営業体制を大幅に転換し、デジタル戦略を加速させ成長が見込まれる分野に経営資源を投入する」「6月5日、統合対象店舗を発表。東京・大阪・名古屋の3大都市圏25店舗を統合する」

 

 今更、デジタルシフトですか。もう、SBI証券に追い抜かれようとしいてるのに。でも、そこにしか活路を見出す場がないということですか。なら、もう。。。

 

 2013年の記事にあるように、経営者が変わらないといけないのだけど、やっぱり難しいんです。たぶん、日本では特に。儒教的な教えが抜けないから。

 

 だから、大企業に再就職なんてことは、考えていない。「大手を再就職先に考えていたときは相手にされなかったが、中小に切り替えたら企業の方が喜んで受け入れてくれた。給料も前の会社と変わらないくらい」。そんな事例があるやにも聞いた。

 

 でも、やっぱり、とりあえずは自分で何かをしたいと思う。「自分一人(と家族)、(それなりに)食っていくぐらいなんとでもできる」。そんなことを聞いたことがあるが、小回りがきけば、食うことぐらいできるんじゃないだろうか。大手の手の届かないところで、ちょこちょこ稼ぐ。そんなことを目指して、がんばって行こうと思う。