50男の働き方改革~なるか、自営の道~

平成最後の31年4月末、30年近く勤めた会社を希望退職。再就職せず、生きることを目指す50男の記録

【再就職手続き11】50男は、アメリカ流転職でステップアップ!!

 就職支援計画書をハローワークで受け取った7.11は、再就職斡旋会社の相談員との面談の日でもありました。

 

 といっても、特段話すことはありません。

 パソコン教室が決まったことの報告ぐらいです。

 なぜなら、斡旋してもらって再就職が決まってしまったら、パソコン教室に通う権利が失われてしまうから。

 

 なので、相談員も雑談ベースで話しかけてきました。

 

 といっても、雑談のネタはもっきてました。

 それが、2つの求人案内です。

 

  1つは学校・塾向けの出版社。私立学校や学習塾を取材して編集するというのが職務内容とのことで、前職の経験を生かせる仕事でしたが、相談員のお薦めはもう1つの方でした。私も給料面でどうかというのがあったのと、時間が不規則になりがちな懸念を感じてあまり触手が動きませんでした。

 

 もう1つは、立体駐車場の保守点検の会社で、1日に2~4件巡回して、立駐の状況をチェックするというものです。前の仕事内容とは全く関係ありません。

 

 これを相談員は推して来ました。 

 私も少し興味を持ちました。

 

 私が興味を持ったのは、給料が25万円以上と高かったこと、仕事の時間がきっちりしていて残業もなさそうなこと、そして勤務地が近いこと-この3点でしたが、相談員の推しの理由は違いました。

 

 「前の仕事とまったく違うことでしょ。だからいいんです」「機械の保守点検を一度経験しますでしょ、そしたら、次の会社を探すときにもその経験を生かせるんですよ」「対象は立駐に限りません。保守点検という仕事をやったという経験が評価されて、いろんな設備の保守点検も任されるようになるんです」「だから、いろんな機械の保守点検会社に転職できるんです」というのです。

 

 「会社が求めるのは、資格より経験。資格は登竜門をくぐるための材料の1つぐらいですが、経験は登竜門をくぐった感じです」なんて意味合いのことも言っていました。

 

 これからパソコン教室に行く私としては少しだけ複雑な気分になりましたが、「仕事は習うより慣れろ」というのは、当然の話。仕事に絡む知識は必要ですが、職場の環境に慣れることができるかどうかが、一番問われると思います。

 どんなに仕事に関する知識が豊富でも、作業をしたことがなければ作業を続けられるのかどうかはわかりません。仕事場の環境、そういう仕事場にいる人との人間関係の構築、そんなことが仕事の実践では一番大切です。

 だから、「わかるんですけど、、」と思っていたら、もう1つおもしろいことを、この相談員は言いました。

 

 「経験はお金を払ってでもしたいもの」「この会社は『あたり』だから勧めてますけど、50を超えたらそうそういい会社なんかないんだから、しょうしょう問題のありそうな会社でも経験の幅を広げておいた方がいいんです」「最初に小さな会社で経験を積んで、その経験を生かしてよりいい会社に転職したらいいんです」「それを繰り返したらいいんです」

 

 なるほど、アメリカンドリームだ。もちろん、大金は得られない。でも、「年をくってから転職を繰り返しても、おちぶれていくだけ」と思っていた私にとって、この正反対の話は心くすぐるものでした。おもろしいと思いました。

 出だしがよくなくても、将来に光があれば人は生きられると思う。そんな生き方が50男にできるのだとしたら。そして、50過ぎから得た経験を60過をぎても、65を過ぎても生かせるのだとしたら、こんな素晴らしいことはないのではないか。

 

 なんか、そんな気になり、心がゆったりしたのでした。