50男の働き方改革~なるか、自営の道~

平成最後の31年4月末、30年近く勤めた会社を希望退職。再就職せず、生きることを目指す50男の記録

【退職手続き8】国民健康保険料のフェイク。いぶかしみ、奈落の底に突き落とされて狂喜した。

 ハンガリーから帰ってきて、たまりにたまった郵便物のチェックをしているときのこと。役所からの国民健康保険料の通知に驚いた。

 

 なんと2通もあるのだ。

 

 最初に見た保険料は月13560円。思っていた保険料よりも大幅に安く、「おかしいな」といぶかしんだ。

 しかし、もう1つの通知をみると、月85240円。しかも、この保険料は「変更後」と記され、郵便物が届けれた日付も13560円のものより後になっている。つまり、13560円の保険料を85240円に変更したとしか思えない。

 

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 これでは干上がる。

 

 どう考えてもおかしい。区役所に国保加入の手続きに行った折には「会社都合退職だから、保険料は安くなる」と聞いていた。毎月8万円を支払わされたらたまったものじゃない。

 心を落ち着けてから電話をし、頭の片隅にあった記憶がよみがえった。そう、ハローワークからもらった雇用保険受給資格者証を改めて役所に示さないと、「正式な保険料を計算できない」という話だった。

 

 そこで、改めてこの資格者証をもって役所に行った。

 

 驚くべきことが起こった。

 

 国保加入手続きを行い、保険証を手にする手続きをした際は、自己都合退職時の保険料の計算は「前年の所得をそのままあてはめる」ので高くなるが、会社都合退職の場合は「前年の所得の30%で計算する」という話だった。少なくとも、記憶に残っているのはこれだけだ。

 

 だから、8万円が24000円程度になるという理解だったと思う。

 だから、最初に見た、13560円の保険料に驚いたのだ。

 30%の計算で24000円程度になるだけでも御の字だった。

 

 役所で担当者に「なんで、2回も通知が来るのか」と問うと、「最初のは仮置きの保険料」「変更保険料は、あなたの雇用保険受給資格者証の提示が遅かったために、自己都合退職として計算された保険料」という説明だったと思う。

 

 どきどきしながら待っていると、保険料は34960円に変わった。24000円にならなかったのは、保険料の計算式には、所得と関係のない平等割(世帯別平等割)とか均等割とかで積み上げられる部分もあるからだろう。

 

 まあ、ここまで下がれば干上がることはないか。

 uber頑張ろう。

 

 時間は閉庁時刻に近い。担当者は「もう少し減額される可能性がある」と話していたが、その手続きについては「また今度でいいか」と思っていた。

 しかし、担当者はすぐに近くの別の担当者を紹介してくれた。

 

 新しい担当者から「今年の所得はいくらくらいになりますか」と問われたので、「収入としては失業手当とuber eatsがある程度」といった感じで答えると、「じゃあ、所得はないですね」と来た。

 確かに、失業手当に所得税はかからない。つまり、失業手当は「所得ではない」ということだ。uber eatsは所得税の対象になるだろうが、収入と所得は違う。所得は収入から必要経費などを引いたものだ。uber eatsのための自転車整備費を経費処理することだってできるだろう(やろうと思えば、たぶん)。

 いまのところ、2か月ほどの間にuberで稼げたお金は28000円ほど。6倍にしても17万円弱。経費処理できる範囲を考えれば、数十万円の所得が発生する余地はないように思えた(少し残念で悲しいことだが)。

 職員の対応は早く、「退職前までの給料は関係ありません」「これからの所得が問題になります」との説明を受けた。そして、新たに示された保険料はなんと、所得割がゼロで計算された13560円。最初の通知で示された保険料と同額だった。

 

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 この写真の上の方が最初の減額。下の方が2度目の減額によって所得割がゼロとなって計算された月額13560円の保険料です。

 驚くべきことに、「前年の所得で計算されるとばかり思っていた保険料」が「今年の所得見込み!!」で計算されたのだ。

 

 担当者に「もし、再就職するなりして、今年の所得が増えたらどうなるんですか」。そう問うと、「それは来年の保険料に反映されるだけです」と。

 

 ここまで来たら、「嘘だろ」でした。

 

 ハンガリーに行って、私は日本の世情に流布する言説には「フェイクが多いな」と感じるようになっていたのですが、私が国保にもっていた情報もフェイクの類でしたし、前の会社もフェイクに浸かっていたと言っていいかもしれません。

 なぜなら、前の会社は最初、希望退職者に対して組合健康保険の任意継続を勧めてきたのですから。確か、任意継続の場合の保険料は月7万円近かったと思います。確実に干上がります。

 このような状況は、定年退職者にも当てはまるような気がしています。定かなことは言えませんが、もしそうだとすれば、フェイクにどっぷり浸かったまま、高額の保険料を払い続けている人がいるということです。

 

 あな恐ろしや。